薪ストーブユーザーの皆様は既に実践していらっしゃる事ですが、自然エネルギーの有効活用を正しく認識し
活用して行かなくてはならない時代が来ている様です。
有史以来人類は薪エネルギーと共に文明を築いてきました。
やがて、薪から石炭へ エネルギーの主力が移り産業革命が成功しました。
現代では、電気エネルギー(発電の方法は幾つもあります)が私達文明生活の全てを担っています。
そのような環境の中では、薪エネルギーなんて どうにも時代遅れで手間が掛かる厄介者と思われがちです。
ところが実際に薪ストーブを導入されたオーナー様達は、薪エネルギーにより暖かい冬を過ごしてます。
その間は、ガスや灯油等を使う事も少なくなり二酸化炭素の排出を抑えます。
更にほとんどのユーザー達は、自ら薪を製造しています。
いち早く、気付いた人達はすでに自然エネルギーの有効活用を実践しているのです。
大地に根を張り、水と空気と光を受け育った樹木から薪を作り、その炎で暖を取る。
そんなファイヤーワールドには欠かせない「地・水・空・光・火」の五大要素から、社名の五大が生まれました。
そしてそれを命名して下さったのは、スペイン在住の彫刻家 外尾悦郎さん(福岡市出身)です。
常に、自然と人と対話し答えを導きだしていき、とても実行力がある頼もしい博多もんです。
この日は、一時帰国中で九州大学箱崎キャンパス内グラミンハウス(*1)において会議を行いました。
(*1 グラミンハウス:発展途上国の経済的弱者を対象に小額融資を行うマイクロファイナンスの提唱者ムハマド・
ユヌス氏が設立したグラミン銀行の決済業務等を行う九州大学内の施設)
環境先進国が揃うEU圏から見た今の日本を知ることは大変重要な事です。
外尾氏を初め大学教授・地元企業トップ達と、環境や文化、未来、東北の支援について熱く議論を交わしました。
(外尾氏は気仙沼観光大使として15年の活動実績があり、バルセロナ市と気仙沼市の仲立ちをしています)
さて、外尾悦郎さんと言えば、ガウディの意志を継ぎ建築が進む未完の建築サグラダファミリアの主任彫刻家。
数々の難題を解決し、意味のある彫刻を後世に伝えるために設置しています。
ここはスペインを代表する観光スポットになっており、旅行で訪れた方は多いのではないでしょうか。
一日の入場者数は55,000人で、これはTDS(東京ディズニーシー)の入場制限が掛かる人数と同じです。
しかし大きく違うのは世界でも類が無い、入場し観光できる「建築工事現場」であることです。
2005年には、外尾氏が手掛けた彫刻が多数設置されている、写真の「生誕の門」が世界遺産に認定されました。
そして2026年の完成がアナウンスされていますが、私はいつまでも完成しない方が夢が有る様な気がします。
弊社では、この様な外尾氏を中心としたグローバルな活動の実行・応援を行っています(ちょっと大袈裟ですが)。
福岡県宗像市で煙突の設置を行いました。
今回の現場は、里山に佇む築80年になる古民家です。
瓦をめくると、粘土・杉皮・竹野地が顔を出します
補強を行いながら、貫通部に防火区画を設けます。
断熱二重煙突が貫通する部分を全て不燃材で仕上げます。
和瓦用フラッシングの取り付けです。
下に見えるのは、アルミ製インナーフラッシングです。
瓦を復旧し丸トップを取り付けたら雨仕舞いが完了です![]()
薪ストーブは バーモントキャスティングス社 ダントレス。
漆黒のホーロー仕上げが美しい、しかも大変珍しい薪ストーブです
薪ストーブに詳しい方も、知る人は少ないのでは!
200年程昔、ベンジャミン・フランクリンが発明した鋳鉄を使った薪ストーブをモチーフにした
ビクトリア王朝時代の趣を残すフランクリン型薪ストーブです。
ガラスドアが本体側面に完全に格納でき、暖炉として炎を楽しむことができます。
しかし、25年程前に販売されたモデルで現在は廃盤となっています。
有史以来数千年の間、私たち人類の文明は「薪と共に暮らしてきた」と、言っても過言では無いと思います。
ごく近代に入り、石炭・石油・原子力エネルギーを(発電において)経済性や利便性の理由から使っています。
しかしこれからは、少しでも多くのクリーンエネルギーに目を向ける事が必要ではないでしょうか。
特に再生可能なエネルギーである薪(バイオマスエネルギー)は、自ら作り出す事が出来る唯一のものです。
そして薪が作り出す暖かさは、きっとこの先の時代も消える事が無いはずです。
福岡県久留米市で全工事(煙突・薪ストーブを同時に取り付け)を行いました。
リフォーム工事(今はリノベーションと言いますね)のタイミングで薪ストーブを導入です!
先ずは大胆に外壁のカットです
先に取り付けていたメガネ石が顔を出しました。
奥には遮熱壁のレンガも見えます
頭上にはバルコニーがはみ出しています。
軒の出とほぼ同じなので一緒にオフセットします。
丸トップを取り付け、雨仕舞いが完了です![]()
LDKに設置された薪ストーブは、ダッチウエスト社 セコイア FA455 。
触媒を使った高い燃焼効率が特徴の薪ストーブです。
重量もヘビー級なので、必要に応じて床の補強を行います。
余裕の出力を誇る薪ストーブを設置したのには訳があります。
吹き抜けが無い二階の部屋に暖気を送る工夫がありました
1階の天井付近から2階の各部屋に通気口(自然対流式)が設けてあり、暖気を送り込むシステムです![]()
その他、24時間換気システムの換気扇(強制式)を使ってトイレや脱衣室にも暖気を送ります。
薪ストーブの有効利用をお考えの方、是非ご参考にしてください!
春を感じさせる陽気の中、福岡県福岡市で火入れ式を行いました。
ご安全とご健勝を祈願しての火入れ式です。
無事に最初の火が入りました
薪ストーブは、 北米 バーモント キャスティングス社製 アンコール 。
キッチンの色に合わせてのホーローレッドです![]()
触媒を使った二次燃焼は薪の節約に貢献しています。
また、トップローディングも使いやすく、人気がある薪ストーブです。
現場は海ノ中道海浜公園に近く、良いサーフポイントもあります。
海水も温み、数人のサーファーが春の波を楽しんでいました。
何を隠そう筆者も、去年よりサーフィン(ロングボード)を始めました。
体力作りのはずが、消耗の方が多い様で思わぬ筋肉痛を招いています
ほとんどの薪ストーブは、炉内をオーブンとしてクッキングを楽しむことができます!
今回は、本格的なピザを焼いてみました。
仕込んだ生地を伸ばし、トマトソースで味のベースを作ります。
トッピングを好みで盛り付けます
ツナとゆでタマゴをメインにチーズをたっぷりかけました。
いざ、薪ストーブの中へ!
今回、オーブンの大役を担ってくれたのはデンマーク王国が誇る morso 2110 
英国のデザイン会社 Queensbury Hunt Levien社にて、1992年にデザインされたのもで
優美な佇まいが魅力なスタンダードタイプ(普通二次燃焼方式)の薪ストーブです。
炉内温度は200℃位。
温度が低い時は、燃え差しを隅に入れて温度を調整ます
そして焼くこと5~6分。
見事な焼き加減のピザが出来上がりました![]()
実は、冷凍ピザでも上手く出来ます。
電子レンジやトースターで焼くよりも、直火で焼いた方が格段に美味しいので是非お試し下さい!
さて、ピザに関連して・・、こちらは以前旅したベトナム ホーチミンシティーの裏通りにあるピザ屋さん
薪が気になりお店に入ったのですが、煙突を見てびっくり
見覚えがある6インチの断熱二重煙突です!
ロッキングバンドから判断するに間違いないようです。
ピザ釜とは言え、ドラフトを考慮すると断熱二重煙突に行き着くのです。
早速マルゲリータ(11,000DON)とツナ(9,800DON)を注文!(1DON=0.04円)
ちょっと焦げ気味なのはご愛嬌
ビールと一緒に美味しくいただきました!
築115年の古民家で全工事(煙突の施工とストーブの設置)を行いました。
この辺に煙突が出てくるはずです!?
もちろん、レーザーで正確に墨出しを行います。
それにしても立派な棟瓦です
瓦をめくると、瓦止めの粘土、杉皮と竹の野地が出てきました。
大変手が込んだ造りで、竹は垂木に蔓(つる)で編んであり、粘土は厚いところで6cm程もあります。
屋根には十分な断熱性能があることが伺えます。
煙突囲いができました。
小屋裏に防火区画を設けるのが目的です。
この後、断熱二重煙突の位置やレベルを決めて行きます。
固定した煙突に、アルミインナーフラッシング、そして和瓦と相性がいい鉛フラッシングをかぶせます。
二重の止水対策ですね![]()
アルミフラッシングの裏面には断熱材を貼ってあり、結露を防止します。
瓦の復旧が終わり、雨仕舞いが完了です。
あまりにも棟が大きいため、6インチの断熱二重煙突が小さく見えます
部屋内の断熱二重煙突も接続が完了です![]()
ストーブの真上は畳部屋があるため、梁や棟を避ける位置まで煙突をオフセットしました。
そしてその日の午後、無事に火入れ式を行う事ができました
ご主人が待ち望んでいた瞬間です!
薪ストーブは、ベルギーの ドブレ760CB 熱効率が高い大型の薪ストーブです。
このメーカー 造形が大変丁寧で、高品位の鋳物ストーブを作りだしています。
その存在は、古い木戸や石の間に良く合っています。
谷崎潤一郎が「陰影礼賛」に記していました、「日本建築は、部屋の奥に入るにしたがって外光が減衰してゆく
光の演出に魅力があり、またそれは日本人の美学に馴染むものである」 と。
玄関より差し込む陽光が、土間に美しい陰と影を作り出しています。
そしてこの度「炎の光」が加わりました
感性豊かな若いご夫婦が住まわれるこの古民家を、末永く照らして行く事と思います。