2020.12.13 薪の話
薪の乾燥過程を、1年を通して観察してみました。
薪に含まれる水分の変化を検証してみます!
対象になるのは、伐倒したばかりのクヌギです
玉切りの状態で重量は100,8kgです。
これを一辺あたり7~8cmの長さに割り、含水率を計ってみると37%あります。
割った薪をパレットに積むのですが、パレット風袋は16.2kgあります。
割る過程で出た木っ端も全て積むと重量は・・・、
玉切り100.8kg + パレット16.2kgでピッタリの117.0kgです
作業日は2019年12月24日です。
それから、今日は2020年12月13日です。 ほぼ1年が経ちました。
含水率を計ると・・・、
含水率は16%まで下がっていました!
他の薪も計測しましたが、15~16%に納まっています。
パレットを含む全体の重量は・・・、
89.6kgです。
パレットも木材なので薪を下して計測してみると15.4kgになっています
1年前は16.2kgだったので、パレットも乾燥し0.8kg軽くなっていました。
つまり、89.6kgから15.4kgを引いた74.2kgが薪の賞味重量となります。
そして100.8kgが74.2kgになったので、26.6kgの水分が乾燥した訳です
この結果から言えることは、樹種にもより異なりますがクヌギを7~8cmに割り、
1年間乾燥させるとその含水率は約20%i以上変化し、理想的な含水率16%まで低下する
ことが分かります
割りが太いと含水率はここまで下がりません。
ましてや丸太の状態では、何年置いても含水率に全く変化がありません。
(乾燥するのは表面だけ)
未乾燥の薪を無理やり燃やしている方もいるようですが、10kgの未乾燥薪を薪ストーブに
投入したら2kgは水で、それを蒸発させるのに物凄い熱エネルギーを無駄にしていると
思ってください。
過剰な水蒸気は煙道内で冷めやすいので、燃え残った煙を結露させ、ススを生成させます。
そして何よりも暖かくないのです!
薪ストーブや煙突、環境にとっても良くない状態であると言えます。
樹種は問わないので、とにかくよく乾燥した薪を使用することだけで、薪ストーブの性能を
十分に発揮でき、ほとんどのトラブルを回避することができます。
いよいよ冬も本番です!
良質な薪で、暖かい薪ストーブライフをお過ごしください