2015.02.03 安全に薪ストーブを使うこととは
福岡県宗像市の既設住宅で、薪ストーブ・煙突システムの取替え工事を行いました!
築9年、鉄骨造の住宅です。
ご新築の際にホンマ製のストーブが、シングル煙突と共にパッケージとして設置されていました
先ずは現状の調査ですが、化粧板を外してびっくり!!!
煙突のジョイント部から高温の排気が漏れ、天井ボードが一部炭化しています
ご来店のきっかけは、「ストーブのガラスが破損した、常に煙が逆流する、空気口を常に全開、ススが
異常に溜まる・・・。」 等々、何かが違うと思っていたからだそうです。
今シーズン2ヶ月の使用で、ストーブの口元の内部はススで詰まっていました
煙突ですが、室内はシングル、屋根貫通部は中空二重煙突でした
後日、お見積もりを作成し、薪ストーブ本体と煙突を全て交換することとなりました。
さて、日を改めて全工事です!
先ずは、既設煙突の解体なのですが・・・、何故かフラッシングがモルタルで固められています
しかも鉄筋が入っています!?
板金で仕切りを作り、その内側をモルタルで固めていた様です。
更に、シート防水が出てきました
その下に、金属製のフラッシングが・・・。
モルタルの仕切りとなっていた板金を取り外します。
とても複雑な雨仕舞いの割には、漏水で板金は錆びて、野地板は腐っていました
そしてフラッシングを取り外すと、防火区画が見えてきました
しかし、ボードはきちんと閉じておらず、なんとも不安が残る防火区画の造作です。
腐っていた部分に新しい野地板を入れ、屋根のベースを作っていきます
煙突芯を出して、ここからが通常の工事ですね
C型鋼の梁やブレスが入っているために、防火区画の造作位置は制限されます。
軽量天井鉄骨に新しく木の補強材を沿わせます。
それにしても、赤くサビ止めされたC型鋼の表面が焼けていますね!!!
木造なら確実に天井内で引火していたことでしょう
さて焦げた天井ですが、一部でも天井ボードを貼り替えるのはとてもコストが掛かります
そこで私は、木板で化粧してしまうことをご提案しました
なかなか良い感じです
回し縁を取り付け、天井が出来たところで通常の穴開け工事です!
新たな防火区画が完成しました 仕上がりも美しい!
屋根より断熱二重煙突を取り付けます。
実はお客様の予算低減のために、使える解体部品は再利用
と、言う訳でルーフサポートをリサイクル(もちろんお客様の了解済み)です!
レベルを決めて、煙突を完全固定します。
コロニアル用のステンレスフラッシングを取り付け・・・、
瓦を復旧すれば、雨仕舞いが完了です!
専用の部材を正しく使用すれば、漏水の心配はないのですが・・・。
さて、いよいよ薪ストーブの搬入です
炉台の上に仮置きです。
奥様も新しい薪ストーブに興味津々
なんでも、薪集めから薪割りまで家事の一環で全て奥様のお仕事とのこと スゴイ!
完成なった新しい薪ストーブは、デンマーク製 スキャン社のCI-8GLCBです。
とても使い易い対流式の薪ストーブです
取り扱いの説明後、早速火を入れて頂きました
炉内温度が十分に上がれば、すぐに二次燃焼が始まります。
熱を発し出すまでがとても早い優秀な薪ストーブです
もちろん、良く乾いた薪(含水率15%位)こそが、薪ストーブのパフォーマンスを最高に発揮してくれるのです