2015.07.05 それでもまだシングル煙突を使いますか!?
今年の春、ある薪ストーブのユーザー様が弊社ショールームに来店されました。
お話を聞くと実は、薪ストーブが原因で火災を起こしたそうです
5年前にハウスメーカーで新築したのですが、その後、知人の大工さんが好意で薪ストーブを
設置してくれたそうです。
施工に関して知識が乏しい大工さんは、見よう見まねで壁出しの煙突と薪ストーブを設置しました。
その結果、僅か数シーズンで火災に至ったのです
ユーザー様は「プロの立場で現場を見てくれないか、その上で安全で確実な施工をお願いしたい」、と!
つまり、もう一度薪ストーブライフを再開したいと、おっしゃったのです
薪ストーブに対する熱い情熱を感じたので、早速現場を拝見しに伺いました。
火災の後も生々しい現場は、消防と警察の検証が終わったばかり
火元となった炉台の傍らには、シングル煙突が転がっています!
防火処理をしていない壁に、シングル煙突を貫通させていた様です
壁の中で燃え上がった炎は、壁の中を伝わり、破風や棟から煙を出し火災に至りました。
壁の中で出火した場合、家の中に居ると火災に気がつきにくく、避難が遅れる場合があります。
今回の状況は、シングル煙突と可燃物の距離が近く、炭化が原因で発火したようです。
消防と警察の検証の結果、原因は好意で設置してくれた大工さんの施工不良と言うことで、火災保険は
一切出ず、大工さんの賠償となりました
状況によっては、火災保険が認められない場合があるのですね!
出火当時、家族は皆外出中で、誰一人としてケガが出名なかったのは不幸中の幸いでした
さて色々な事が解決し、新築時のハウスメーカーさんによる再建築が進みます!
ただし基礎がそのまま残っているので、間取りの変更は出来ないそうです
もちろん今回の件、ハウスメーカーさんには一切の責任はありません。
今度の煙突プランは、屋根出しです
もちろん煙突は、断熱二重煙突で、防火区画もしっかりと造作します
瓦屋さんより作業が先行したので、ルーフィングを一部だけ貼っています。
さて2ヶ月程経ち、内装工事も終盤となりました。
オーナー様のセルフビルドによる炉台が完成しています
室内煙突を取り付けて・・・、
薪ストーブ本体を搬入し・・・、
せーのッ!で台車から下ろしたら・・・、
煙突を接続して完成です
薪ストーブはご存知、米国製 バーモントキャスティングス社のアンコールです!
筆者も自宅で15年程愛用しているモデルで、ウォーミングシェルフとのセットでトッププレートが広く使え、
ストーブクッキングの可能性が広がる楽しい薪ストーブです
もちろん触媒を装備しており、機能面や環境面でも高性能なパフォーマンスを発揮します!
さて、今回の件から学ぶ事は、薪ストーブのディーラーはお客様の生命と財産に関わって仕事を
していると言うことです。
これはファイヤーワールドグループ内では良く言われていることですが、再度肝に銘じながら施工技術を
高めて行きたいと考えております。
全国のファイヤーワールドグループでは、安全で確実な施工そしてメンテナンスの実施で、お客様のステキな
薪ストーブライフに貢献していきます!
それから煙突、とても大事ですよ